作家の意識でまわりを見る
■小説を書いていて、「これが欲しい」「これは必要だ」と思うものは なんでしょうか。 昔だったら、なめらかな書き味の万年筆とインクの吸収が早い原稿用紙 だったかもしれません。
でも、いまは様子が違います。 ツール系だったら「いきなりクラッシュしないパソコン」というのが いいかもしれません。 あるいは「描写力のあるすぐれた文章」「ストーリーをまとめる想像力」 という能力系が人気でしょうか。
ちょっと考えれば、10個くらいすぐにあがると思います。 そして、その10個は、自分で手に入れようとすれば、ほぼ確実に手に入る ものでしょう。 少し時間がかかるようなものでも、それが役に立つなら、手に入れるために 行動したほうがいいと思います。
それらは、確実にあなたの作品の質を向上してくれるでしょう。 そして、手に入れるプロセスでも、きっと何か新しいことを発見するはずです。 ふつうの人は見過ごしてしまうようなことでも、あなたは素早くメモするでしょう。
この「作家としての意識」が、作家に不可欠なものです。
ふつうは見過ごしてしまうものにも、自然に注意が向く。 この意識が身についていないと、文章力があってもオリジナルの作品を 書くことはできません。
それなら、逆に、 文章力とか想像力はいらないの?
そういうものも必要ですが、もっと深いレベルに注意を向けてください。 いま、文章力が少し、あるいはかなり弱くても、「作家としての意識」を もつことができれば、確実に前に踏み出すことが可能です。 これは、誰にでもできます。
「なんか、前回に読んだような気がするぞ」と思った人は
なかなかいいですね!
たしかに、前回も「作家としての意識」の話をしました。
ここでは「ストーリー構築」をテーマにしていますが、
それをより自由にするためには、「作家としての意識」を
もつ必要があります。
この意識をもたずに、ストーリーを作ることばかりを追うと テクニックに傾いてしまい、オリジナルのものができなくなって しまいます。 そこで、こういう「基本的な部分」に焦点をあてることにしたのです。
もし、よかったら、「作家としての意識」でまわりを見て、 何か文章を書いてみてください。 これまでとは違った視点で、いままで見えなかったものが そこには表現されているはずです。 本気で作家活動をはじめたら、そこに表現したものをさらに追求する ことになるでしょう。
焦点がしっかり定まって、他のよけいなものは目に入らなくなります。
ここで「個」の話に入ると、前回の話につながります。
気軽に書いてみたら、それが作品への導入になっていた…… ということもあるかもしれません。